Happy Days・15
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☆☆☆ ふわり、と音もなく林の中に着地した。 数十メートル先には、黒々と建つ廃工場。既に機能を停止して久しいはずの敷地内には銃装備でうろつく兵士達の気配が十数名確認出来る。 「──ふん、古ぼけた外見はカモフラージュか」 十四郎が腕を組む。 「と、なると怪しいのは地下ですね。でも、工場内にも明かりが灯ってい る。これは明らかにこちらを誘う狙いですね」 時夫が優雅に顎を擦った。「なんでも良いよ」と澪がアーサーを下ろして両腕を挙げる。重力を戻して、その体には何百キロ分もの重圧がかかっているはずなのに、彼の表情に苦痛は見えない。 「多分、零達は地上にいるさ。人質なんだからな。囮っていうのは獲物か ら見やすい位置に置く。ネズミ捕りなんかもそうだしね」 「そして…念入りな罠を仕掛けるものだ。嵌れば二度と抜けられぬような …仕掛けを」 グレート・ハーロックが口元だけで微笑んだ。どこか、酷薄で楽しんでいるようなその表情。いつもは優しく愛情深い笑顔なのに。 アーサーは自身の体温が下がるのを感じる。約束の時間より5分前の到着。 たった5分で、彼らは淀むことなく敵の分析を進めていく。 「第3機動軍が総出となると、敵の御大将は勿論軍を動かすお力のある人 なのでしょうねぇ」 「兵の数は?」 「100人程度ですよ。でも、良いんですかハーロック。今頃、主不在の デスシャドウが攻撃されているかもしれませんよ」 「なに、俺の造った艦がそのように脆いはずもない。それに…海賊島の ドッグに収納しておるのなら、58地区ごときの連邦軍には逆立ちしたっ て発見出来んのである」 「ごときとは、耳が痛いねぇ時夫ちゃん」 「陸軍は関係ありませんよ澪さん。貴方の“猛”は変人揃いですが実力な らデスシャドウのクルーにも負けませんから」 「子供達を攫ったのは、その優秀な“タケル”の者だがね。連邦軍」 「皮肉を言いたもうなよ無法者」 さわさわ、と頭上で杉の葉が揺れる。 「とにかく、半数は宇宙に飛んでると見て、だ。敵の総数は50前後って ところかな」 「ですね。頑張って下さい」 時夫が、す、と一歩引く。肩を抱かれ、アーサーはその美女然とした顔をを見上げた。確かに、彼は戦うというより頭脳労働に向いている風情だ。 「俺はアーサーくんを保護しましょう。澪さんは決闘を控えた大切な体。 なので、雑魚の相手は海賊チームで」 「良いだろう。私に任せておけ。50人程度…このハーロックと『ニーベル ング』の前では紙の軍隊も同然」 ハーロックがそっと右手首を撫でた。月光に鈍く反射する銀色の腕輪。 見事な細工だ。腕輪を取り囲むように彫られた騎馬姿の9人の乙女達。 北欧神話に出てくるワルキューレだ。死者の魂をヴァルハラに導く戦乙女。 けれど、腕輪でどうやって戦闘を? 問いかけようとしたアーサーを、十四郎の小さな体が遮る。 「こらこらハーロック。俺もいるのだ。2人で割って25人。これで 丁度良いではないか」 にしし、と肩をすくめる。大山、とハーロックが眉を顰めた。 「しかし…君は」 「良いじゃねぇかハーロック。大山がヤるって言ってんだ。止められねぇ よ。好きにさせな」 「澪」 「なーにか。俺を信用しておらんのかね? ハーロック」 十四郎の小さな目がきらりと光った。ハーロックは一度だけ溜息をつき、 「君の好きにすると良い」と肩を落とす。 「けれど、無茶はしないと約束してくれ。私は弥生殿とトチローくんに、 君を無事戻すという責任があるのだから」 「ふん、足手まといになどなるまいさ」 ペンギンみたいな格好で、十四郎は楽しそうに笑う。いひひひひ、と澪も笑った。見れば、時夫とハーロックの口元にも笑みが浮かんでいる。 これから戦いに赴くというのに。 「では、鼻歌でも歌っておるのだな連邦軍。海賊の力、とくと見るが良い」 飄々と言い放ち、十四郎の姿が消えた。同時に、僅かな風切り音をさせてグレート・ハーロックが消える。アーサーは目を凝らす。十数メートル先にある廃工場の正門。数度瞬く銀色の光。一発の銃声も、悲鳴も上がらず。 人の動く気配が──消えた。倒れる音さえ、しなかった。 「片付いたねぇ」 澪がのほほんと歩き出す。 「10秒かかりませんでしたね。さすがは太陽系最強の戦士とその友人。 あのコンビ、敵に回すと厄介ですよ澪さん」 アーサーの肩を優しく抱いたまま、時夫が続く。澪がわざとらしくしなを作った。 「嫌だ。今のうちに海賊に転職しようかしら、俺」 「アンタ、高所恐怖症でしょうが。飛行機だって怖いくせに、大気圏 出たらどうなると思ってるんです」 「……狂うね!!」 「でしょう。アンタには、地上のお守りの方が似合ってますよ」 ねぇ? と同意を求められ、アーサーは頷く。10年前の第一次星間大戦で地球の地上最終防衛ラインを守り抜き、機械化人の大軍を掃討した英雄。 軍神ウォーリアス・澪。代々優秀な軍人を排出したきたといわれる名門ウォーリアス家当代の戦士。過去にも未来にも彼ほど強い戦士は現れないだろうと、人々は畏敬と畏怖の念を込めて彼をこう呼ぶのだ。 地球最後の守護戦闘神。『ラスト・ウォーリア・レイ』と。 改めて、物凄い面子と行動している。アーサーはぎゅっと拳を握った。 足手まといになんか、絶対にならない。彼らに認められるような、彼らと肩を並べるような戦士になるのだ。今は無理でも必ず。ハーロックと共に。 正門を抜け、固く閉ざされた工場の扉の前に立つ。錆びついてはいるが、多少の衝撃ではびくともしなさそうな大きな扉。 「……これは少々難物だな」 グレート・ハーロックが悠然と腕を組む。 「だが他に出入り口を探す時間もあるまい」 十四郎が大きくあくびをした。「そうですねぇ」と時夫が頷く。 「そんなの簡単じゃねぇか。ここはいっちょ、俺の『Heaven'S gate in The rain』で」 澪がぼきぼきと指を鳴らす。「馬鹿」と、途端にハーロックと時夫の拳が彼の後頭部に飛んだ。 「そんなことをしたら零くん達ごと吹っ飛ぶだろうに」 「つうかこの工場ごとぶっ飛びますよ。アンタ本当に考えなしなんだから」 「あいてててて…。じゃあどうすんだよ。コスモ銃と重力サーベルで こつこつ錠前破壊するか?」 「そんな手間はいらんのである。なぁ、ハーロック」 見せてやれ、と十四郎が一歩退く。あぁ、と得たようにハーロックが 右手首を撫でた。月夜に輝く銀の腕輪。『ニーベルング』と彼は呼んでいたが。 「アーサーくん、下がりましょう」 時夫が、そっと引き寄せてくる。グレート・ハーロックの手首が月輪よりもなお銀色に輝き出した。ひゅう、と足元に冷たい風が吹く。 「──砕け。私の愛しい、“グリムゲルデ”」 ぴきっ…ぴきぴきっみしっ……。 風に気を取られた一瞬。ほんの一瞬で、腕輪は変貌を遂げていた。 美しい装飾品から一転、刃渡りがハーロックの身長ほどもある氷の双斧に。 「『ニーベルング』、アックス・モード」 ずず、と鋭利な刃先が地面を抉る。それだけで黒土が凍りつき、辺りに 氷片がきらめいた。月光に反射するそれは、永久に溶けることを知らないクリスタルのようにアーサーの顔を映し出す。 「……これは」 「変幻自在武器『ニーベルング』。その名の由来は確か…ワーグナーの 歌曲『ニーベルングの指輪』から。曰く、その指輪を持つ者は世界を制 する力を得る、と」 時夫が、まるで教科書でも読むように説明する。変幻自在武器『ニーベルング』。確かにグレート・ハーロックは九つの武器を操る戦士だと、噂で聞いたことがあった。けれど、それがまさかあんなにも小さな腕輪1つに秘められた力だったとは。 「オーラの固形化と特殊加工…その2つを、あの腕輪のサイズでやっての けるというのですか」 「無論。地球では未だ戦艦並みの大きさがなくては搭載出来ん技術だが、 この大山十四郎の手によればいとも容易いこと。だがそれも、ハーロッ クの潜在的オーラ資質と、イメージ伝達の早さがあってこそだ。他の者 にこれを与えても到底使いこなせまい」 ふん、と十四郎が鼻から白い息をつく。技術と使用者の能力が拮抗しなくては使えない武器。『Heaven'S gate in The rain』といい、何故こうも14番目の“エルダ”は偏屈なのだろう。天才なら、万人が使いこなせるようなモノを造れば良いのに。そうすれば、機械化人にだって負けないのに。 アーサーが問うと、「天才だからでしょう」と時夫が応える。 「天才だからこそ、自らの技術を惜しむことなく創造に費やす。使いこな せないのは──単に彼の技術についていけない者達が未熟なのです。 力とは、そういうものでしょう? どんなに優れた武器だってなんだっ て、使いこなせなければ使用者の心も体も蝕んで傷める。ドラッグも また然り」 「あぁ、愛しの我が部下は『ハイパー・ドライブ』を使いこなせているの かねぇ。まぁ、使えてるから俺に決闘なんか挑むんだろうけどよ」 澪がこきん、と首を鳴らした。ハーロックがゆっくりと双斧を振り被る。 「そのような醜悪なものでも、使いこなせば一時は世界の王にもなれよう。 だが、所詮は仮初めの力。仮初めの“指輪”。『ニーベルングの指輪』に おいて、仮初めの“指輪”を手にした男がどうなったか知っているかね」 片腕で、巨大な双斧を傾く月の高さまで上げる。七色の光を湛えて冴える刃先。頬に張り付く冷気に痛みを感じながら、アーサーはそれでも見蕩れた。 グレート・ハーロックと、『ニーベルング』アックス・モード“グリムゲルデ”に。 無言のまま、振り下ろされる双斧。分厚い合金製の扉にめり込んだそれは、ずぅぅぅんという重低音を響かせて地面を大きく抉った。乾いた空気に煙る粉塵。視界があっという間に真っ白になる。砕け散る氷製の斧。鳴り響く警報。 「──このようになるのだよ。仮初めの力の末路とはね」 点滅する赤ランプの中で、ハーロックの声が聞こえる。分厚い扉に大きな亀裂が走っているのを目視したときには、アーサーの体は既に時夫によって粉塵から引き離されてしまっていた。 みしっ…みしみしっ……。 離れてもなお、聞こえてくる扉の破壊音。熱のせいだ。アーサーは時夫の腕に庇われながら思う。ハーロックの双斧が触れた箇所から、その温度である無限零度が伝達し、金属疲労を起こさせている。 「真実の力の前には、どのような障壁も無意味。砕け散れ!!」 凛然とハーロックが吼える。 ばきんっ、と中央から真っ二つに裂けて、扉が倒れた。一層鳴り響く警報。コンクリートの地面を埋め尽くすような軍靴の音。 「来たぜゲオルグ! 澪さんと愉快な仲間達、ジャストミートに見参 だぁ!!」 扉を踏ん付けて、澪が拳を握ってポーズを決める。その声は喧騒の中でもよく透った。彫像のような横顔。楽しそうだ。 「不愉快だな。今活躍したのは私なのだから、その台詞は私のものだ」 「道理」 ハーロックと十四郎が彼の背後で腕を組む。「ここは地球です。あしからず」と、時夫が肩についた塵を払った。一時、見えない火花が3人の間で散る。 「…なにかとチームワーク悪いなぁもう」 澪が溜息混じりにこちらを顧みる。粉塵の晴れたその背後には──装備を固めた警備兵の銃口。 「う、動くな!!」 「馬鹿な奴らだ。正面から来るとは──」 「降伏しろ! さもなくば……」 「ひい、ふう、みい──うむ。ここで10人。他に気配が30人 程度か…表のと合わせて50ちょっと。予想通りであるな」 突きつけられた銃口をものともせず、十四郎がちょこちょこ前に出る。 そして、小さな鼻先をぺとりと銃の先に押し付けた。 「お、おい貴様……」 「うぅむ、暗くてよく見えないのであるが、コレは新型か? 興味深い。 俺が地球を離れとる間に兵器開発班も少しはやるようになったではない か」 「貴様、こちらの警告を」 「ハーロック、このコート脱ぎたいど」 「おいこら」 「あぁ、動くには不便だな。それでは」 グレート・ハーロックが優雅に歩み出た。そっと十四郎の前に膝を折り、ボタンを丁寧に外していく。完全な無視だ。兵達の間に動揺が走る。 「いい加減にしろ!!」と十四郎に銃口を向けていた男が吼えた。 「この状況が見えんのか?! 良いだろう。太陽系最強だかなんだか知らん が我々を甘く見るのなら──う」 「ハーロック、俺はあの銃が見たいど。新型なのだ。サンプルが欲しい」 「──承知」 ハーロックが立ち上がる。顔を上げる所作さえも美しく、目の前の兵を捉える瞳には、鮮やかな深緑が燃え上がる。 ただ、視線を合わせた。それだけで、男の全身から力が抜け落ちる。 周囲の兵達も僅かに銃口を下げ、彼らから距離を取った。 「と、いうわけだ。私の友が欲しがっている。なに、40丁近いうちの たった1丁。多くは望まぬ。その銃を──こちらに」 「な…なにをふざけたことを」 「ふざけてはいない。私は海賊だ」 銃を。パートナーにダンスを申し込む紳士のように手を差し出す。声は穏やかだし、動きにも殺気はない。それなのに、なんという重圧だろう。 アーサーは無意識に時夫に寄り添っている自分に気付く。 「ふ──ふざけるなァッ!!!」 男が、怒号と同時に銃口を上げる。どん、響く銃声。ハーロックの顔面に向けてオレンジ色の光球が放たれた。「おぉ」と十四郎が歓声を上げる。 「エネルギーブレッド! そうか、超高密度に圧縮したエネルギーを ビーム状に放つのではなく弾丸のようにして……これなら弾に回転を かけられるし、その破壊力は飛躍的に向上する。ふむ、ますます欲しく なったではないか」 「Dr大山! そんなことを言ってる場合じゃ……」 親友が撃たれたというのに。ハーロックに駆け寄ろうとしたアーサーを、時夫の手が阻む。「心配いりませんよ」と冷静な耳打ち。 「なーにか」と十四郎が鳴いた。 「ハーロックなら心配はいらんのだ。あんな至近距離──当たるはずがな い」 なぁハーロック。友の声に応えるように、ハーロックの手が自身の頬を 撫でた。白皙の頬に、一筋の真紅。あの不意打ちを、彼は殆どノーモーションで避けたのだ。けれど。 「……少し、驚いたな」 声に、硬質のものが混じる。「あーぁ」と澪が頭を掻いた。 「怒ったぞありゃあ。顔はイカンね、顔は」 「実はあの人、自分が美形だって自覚してますからねぇ」 「当然だ。ハーロックは美しいではないか。均整が取れているという 意味でなら、澪、お前の方が綺麗であるが」 「やめてよ。キレイとかウツクシイとか気色悪い」 静かに、凍てつく殺気が周囲を支配する。のんびりと会話する十四郎達をよそに、アーサーは震えていた。 いつも穏やかで優しい親友の父。こんな──こんな殺気を放つような男なのか。 こんな、何もかもを停止させてしまうような、無限零度の気。向けられてるのは、自分ではないのに。自分は、あの人の背中しか見ていないのに。 純白の衣装に身を包みながら、あの人はなんと恐ろしいのだろう。 深淵の底からこちらを覗き込む、邪悪で大きな獣のように。 腹からせり上がってくる嘔吐感。アーサーは思わず口を覆って膝をついた。 怖い。内側から牙を突き立てられたかのように──痛い。 「お詫び──しなくてはならないな」 しんと冴える、ハーロックの声音。気を引き締めなくては。アーサーはしゃがみ込んだまま拳を握る。 ──油断すれば、呑み込まれてしまう。 「な…なん、だと……?」 彼に向けて発砲した男は既に蒼白だ。けれど、まだ立っている。それだけ心力があるということか。 す、とハーロックが男の顔を覗き込む。白い横顔は工場内を淡く照らす蛍光ライトの下、絵画のように浮かび上がった。 「貴殿らを侮ったこと──お詫びしようと言ったのだ。差し出せなどとは 傲慢な物言い。真に礼を尽くすなら…奪い取らねば」 わたくしは、海賊なのだから。 「ふ──ざけたことを! 撃てッ!!」 「引き裂け。私の愛しい──“ヘルムウィーゲ”」 男の指令と共に工場内に反響する銃声。ば、と澪が『Heaven'S gate in The rain』の裾を広げる。時夫に庇われ、アーサーの視界からハーロックの姿が見えなくなった。エネルギーブレッドの炸裂音が鼓膜を震わせる。 次に落ちたのは、静寂。 「片付いたぞ」 目を開けてみると、十四郎の顔が眼前に迫っていた。ぴす、と鼻息をかけられて、思わず尻餅をつく。 「あ、あの…グレート・ハーロックは……」 「なんということもないのである。安心して立つが良いぞ童よ」 「なーに言ってんだよ。こらアーサー立つんじゃねぇぞ。ガキの見るモン じゃねぇからな」 「え…えっと、あの」 もう、立ってしまった。澪の腰ごし、グレート・ハーロックの背中が確認出来る。 純白の背中。その視線の先は無人だ。下げられた右手で『ニーベルング』が輝いている。左手には、先刻から十四郎が所望している最新型の銃。 「大山、これを」 差し出されて、十四郎が嬉しそうに駆け寄っていった。ぱしゃぱしゃと水を蹴るような足音。み──ず? 「あ………」 アーサーは硬直した。じわり、とブーツの爪先にまで迫ってきているのは水ではない。水より重く、濃いこの色。 「ハーロック、お前なぁ」 澪の咎めるような声。夜気の中、仄かに湯気をたたせているこれは── ……血だ。それも大量の。 「『ニーベルング』ウィップ・モード“ヘルムウィーゲ”」 ひゅ、とハーロックが手首を払う。白銀に輝く無限零度の一本鞭が、大きくしなって霧散した。 たった一閃。たった一撃で、鞭はその場にいた警備兵達を横薙ぎに両断していた。ハーロックの足元に広がる血溜まり。こんなにも大量の血が流れたというのに、彼の衣装には染み一つ無い。 これが、太陽系最強の戦士。グレート・F・ハーロック。 アーサーは言葉を失った。 |
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