オマケ ★★★ ──同日。in夏の日の星。 「ひとたび〜この世に生を受けェェ」 「……アンタ、今年で40ですよ」 「滅せぬ〜もののォ〜あるべきかぁ〜」 「つか、何で織田信長なんですか」 「人生ィ50年ン〜下天のうちを比ぶればァ」 「まぁ、うつけってところだけは合ってますけど」 「夢ェ幻の〜如くなりィィィ。馬鹿モン石倉! はっきり言って俺は 織田信長系だぞ! 鳴かぬなら、鳴くまで待とうホトトギス!!」 「それは徳川家康でしょう。つか、今日って会議でしたよね。こんな辺鄙な 星まで来てサボってて良いんですか。ウォーリアス・澪中佐!!」 「あぁ? 時夫てめぇ、いったい何年俺の部下やってンだよ。今日はアレ だろ。7センチのオオクワガタを採る日だろ。この10年、一度たりとて 7センチを超える強者に会ったことがないのだ。今年こそ7センチを ゲットするぞ。待っていろヘラクレース!!」 「ヘラクレスはカブトムシです。地球の軍人養成学校で空間機動兵になる べく同級生としのぎを削るアンタの息子が見たら間違いなくグレますね」 「何ふやけたコト言ってンだ時夫! 零は真面目な優等生だ。父親として 断言するが、アイツにグレるような応用力は無い」 「──…それが実の父親の台詞ですか」 「お? 花火は終わったのか。焼きそばうまそうだなぁ。森に入る前に 腹ごしらえするか! 時夫!!」 「全っ然、人の話を聞く気がないんですね……アンタ」 「──…行こうぜ、ハーロック」 「……? あれ?」 「どうしたんですか、澪。急に立ち止まって」 「………今、すっげぇ懐かしい顔を見たような……? しかも2個」 「顔は2個って数えませんよ。誰です。軍の関係者ですか。まぁアンタみた くこんなところでサボってる高級将校なんてこの世に存在しないと思いま すけど」 「いや、子供。おっかしぃなぁ。俺、ガキは基本的に嫌いだからガキの知り 合いなんていねぇけど」 「同族嫌悪ですよ。アンタの場合」 「つか、時夫は見てなかったか? 絶対お前も知ってる顔だぞ」 「俺も子供は嫌いですよ。面倒を見るのはアンタ1人で充分です。まったく 自分の家の子供だって最近ろくすっぽ顔見てないのに何でよそ様の子供 なんか」 「視界が狭いな、おめーはよ」 「アンタは注意力散漫なんですよ」 「ま、良いや! 今年こそ待ってろこの世にあまねく7センチ強のクワガタ 共よ!!」 「全く……昆虫相撲と同じくらい地球を侵略者から守る戦争にもチカラを 入れてくれませんかね。澪」 「くぅだらねぇンだよ。戦争なんざぁ。勝っても負けても下らねぇ。クワガ タの角もカブトムシの角も喧嘩の相手を傷つけるモンじゃねぇ。たかが 縄張り争いで、殺し合いなんざぁ馬鹿のすることだね。馬鹿の仕業。 イヒヒヒヒ」 「イヒヒヒヒって──…アンタって人は……もう」 ──ま、そんな男じゃなきゃ、こんなところまで付いてきやしませんけどね。 END |
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●今年の夏には間に合わなかったと仰有るきよ姫へのプレゼンツ。 無論、「グレート・ハーロックに十四郎以外の友達なんかいたっけごるぁ」と 仰有る方々のためにもフォーユーさせて頂きます。ここで会話をしているのはウォーリアス・澪中佐と石倉時夫大尉。共にecのオリジナルキャラで、あの『コスモウォーリァ・零』に出てくる零さんと石倉睫毛の父という設定です。外見はものっそい息子似です(日本語変)。性格の方は8割方東條の趣味です。こんなんばっかだ。 ●父さん達の少年期については、一応書きかけの長編がNovelの方に……(汗)。興味の湧いた方はよろしかったら……(控えめ)。マジに書きかけなんです。頑張ります。 |
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